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「ボーン~」シリーズの脚本家、トニー・ギルロイが初監督を務めたサスペンス。N.Y.の法律事務所でフィクサー(もみ消し屋)を務めるマイケル・クレイトンは、巨大製薬会社の訴訟に関わる巨大な陰謀に巻き込まれていく。
解説 弁護士事務所に所属し、裏で暗躍するもみ消し屋“フィクサー”の苦悩と焦燥を描きながら、ある大企業の集団訴訟をめぐる陰謀劇に迫る社会派サスペンス。 主人公の“フィクサー”こと、マイケル・クレイトンを演じるのはジョージ・クルーニー。 『ボーン・アイデンティティー』の脚本家トニー・ギルロイが初監督に挑む。 各映画賞を席巻しているクルーニーをはじめ、トム・ウィルキンソン、ティルダ・スウィントンら、キャストの熱演が見どころ。
あらすじ 大手法律事務所のフィクサーとして活躍するマイケル(ジョージ・クルーニー)。 在職15年にして共同経営者への昇進もない彼が焦りと不安を感じる中、大企業の集団訴訟にかかわっていた同僚の弁護士アーサー(トム・ウィルキンソン)が精神に異常をきたす事態が発生。 マイケルはその後始末をするため、アーサーの下へ向かう........。
映画レポート 額面上は、“もみ消し専門”の弁護士をクローズアップして法曹界の醜い裏舞台を暴き、それ以上に腐敗しきった企業社会における現実を描いた知的サスペンスだ。 しかしこの「ボーン・アイデンティティー」シリーズの脚本家による初監督作は、センセーショナリズムに堕することなく、琴線に触れる繊細な表現に富んだ意欲作である。 モチーフは巨額の薬害訴訟。巨大農薬会社は全米有数の法律事務所に弁護を依頼するが、担当弁護士はその企業の悪辣さに耐えかねて精神が壊れ、暴露を企てる。 資本主義ゲームから逸脱して暴走する同僚の事後処理に乗り出すのが、もみ消し屋マイケル。 しかし、企業の利益を守ろうとする法務責任者の画策によって、弁護士は命をおびやかされ、真実を知ってしまったマイケルもまた消されかける。
70年代以降、権力に立ち向かう社会派映画は珍しくはないが、いまや巨悪がはびこる現実を嫌というほど知らされ、善と悪の境界線は曖昧で、正義も理想も死に絶えている。 かつて法廷弁護士を志していた40代半ばのマイケルは、まさに同時代の心理を体現し、妥協しながら惰性で生きていた。 マイケルの命を救ったものは何か。 それは崩壊寸前の彼が、あるものに心を奪われて人間性を取り戻し、予期せぬ行動に出たためだった。 視点を変えて2度描かれるこの場面が実に美しい。 彼は目覚め、大勢の奴隷であることを断ち、反撃に転じる。 カタルシスを得るために必要な、主人公の行動原理への共感が、この映画には十二分に備わっている。 フィクサー(英: fixer)とは、物事を決定する際に関係する人間や団体の意向(広くは世論)も踏まえてそのステップを踏むのが通常の場合、恣意的に内容や順序を変更したり新たな条件を発生させる手段を持っている人物を指す。往々にしてその手段は公正でない場合がある。理想と現実の間で複雑化する人間関係や利害関係を円滑にすすめる役割を果たす場合もある。
労働組合や無産政党の活発な「政治の季節」に存在したが、膨大な流動資金が世界の状況を一日で変化させる1980年代以降の市場原理主義では存在せず自ら呼称するとしても限定された範囲で金融市場の旗振り役や調停人の役割を果たすだけの客観的に卑小な存在である。
アメリカでは悪徳弁護士もフィクサーと呼ばれている。アメリカの弁護士をフィクサーと呼ぶのは、裁判の始まる前に自分の陣営に不利となる証拠と証人を裁判から外す手段 (skill) を知っている事から指す(fixとは物事を意図的にarrangeする意味がある)。相手の手札を知られない間に抜き取ってクズの札を混ぜておくため結果として敗北を嫌う相手が降りて裁判が消滅するのも珍しくはない。
政治の黒幕としては作家の室伏哲郎による『日本の黒幕』が幾つかの例を紹介している。
『フィクサー』 (Michael Clayton) は、2007年のアメリカ映画。 トニー・ギルロイ監督・脚本、ジョージ・クルーニー主演。 『ボーン・アイデンティティー』のジェイソン・ボーン3部作の脚本を手がけたギルロイの初監督作品。 第80回アカデミー賞では作品賞を含む7部門にノミネートされ、ティルダ・スウィントンが助演女優賞を受賞した。
キャスト
スタッフ
主な受賞
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